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思い沈んだ恋人に最後まで気づけなかった自分は間抜けとしか言いようがないけれど。 でも、その時まで知らなかったんだ。 キラが俺に 隠し事やウソをつくことができるなんて――― 携帯がメールの着信を知らせる。 帰路を急いでいたはずのアスランも、その特別な音にだけは即座に反応して足を止めた。 相手は彼の最愛の恋人、キラ。 アスランは嬉しさに 自然と笑みを零す。 明後日の休日の過ごし方についてだろうか、それとも何か珍しい買い物でもしたのか。 キラから来るメールはいつもそんな他愛もない話題。 だから、今回もそうだろうと。 …けれど、 「な…っ!?」 その内容は信じられないもので。 「……っ」 荒々しく携帯を閉じるとアスランは駆け出し、恋人の部屋へと急ぎ向かう。 メッセージは一言。 『さよなら もう会えない』 →→Next...