Happy Day
--5-- 「お祝いの言葉」−イザシホ編− 「おめでとうございます、ラクス嬢。」 「イザーク様。―――と、」 隣の長い栗髪の女性に首を傾げる。 よく彼の隣にいる女性ではあるが 間近で接するのはこの日が初めてだった。 「シホです。お誕生日おめでとうございます。」 ぴしりとした背筋で、彼女は完璧な礼をとってみせる。 それはさすが女性ながらに"赤"を着る者、だろうか。 「ありがとうございます シホ様。」 ただ、笑顔でないのが勿体無いと心の中で思いながら、ラクスは礼を述べた。 「―――可愛らしい方ですわね。お似合いですわvv」 彼女にとっては本当に自然に、見たままのことを言ったつもりだった。 そのままの気持ちをイザークに向けて何気なく言ったのだ。 「えっ あの、いや…!」 「わ、私は隊長とはそんな関係では…!!」 ところが途端2人は慌てだす。 互いに顔を赤くして、普段の2人を見ている者が見たら驚愕しそうな勢いで。 アスランとディアッカがこれ見たらなんて言うかなぁなんて、キラは少し思った。 「こ、これは キラが女性同伴で来た方が良いからと言ったからで…!」 「そ、そうです…!」 「あら、そうですの?」 さすがにラクスはマイペースで、2人でなくキラの方に問いかける。 「時間の問題だと僕は思うけどね。」 「キラっ」 「キラさんっ」 「ね? 息ぴったり。」 面白いとでも言わんばかりに笑いながら言う。 「キラ!」 「本当ですわねv」 「ラクス様までっ」 2人の慌て具合もキラとラクスはどこ吹く風。 「今日はお2人とも楽しんでいって下さいね。」 これ以上の言い訳は無用、とでもいう風に、2人の言葉を待たずにいなくなった。 →→キララク編へ --------------------------------------------------------------------- 大本命vv …のわりに短いですが。