Happy Day
--3-- 「お祝いの言葉」−ディアミリ編− 「ミリアリアさん、ディアッカ様。」 アスランとカガリと別れてしばらくして会ったのはこの2人。 何やら言い争っていたようだが、2人の姿を認めるとミリアリアはさっさと彼を捨ててラクスとキラの 所に向かった。 「お誕生日おめでとう。」 「おめでとさん。」 ミリアリアはラクスの手を取って笑顔で、遅れて来たディアッカは片手を上げてそれぞれ言葉を贈る。 「ありがとうございます。」 「と、これは 私と…アイツからのプレゼントね。」 一緒に選んだというのが気に入らないのか少し言いよどんで。 ころんと掌に乗るほどのリボンのついた箱を渡す。 「嬉しいですわ。」 けれどラクスはそれを何事もなかったかのように受け取った。 「OK もらえたんですね?」 女性達に背を向けて、2人はこそこそとでもいった様子で顔を寄せ合う。 「どうにかな。」 「良かったですね。」 言って肩を竦める彼にキラは素直に返す。 この前会った時には"ダメかも…"なんて珍しく弱気にぼやいていたから。 「まだまだ先は長そうだけどな。」 「でも進展はしてますよね。頑張って下さい。」 見た感じ3歩進んで2歩後退程度ではあるけれど。 元々どん底からスタートしたのだから悪くなることはないだろう。 「他人事みたいに言うよなぁ。そりゃ他人事じゃあるんだけどさぁ。」 「でも良い感じだと僕は思いますよ。」 ラクスと楽しそうに話しているミリアリアをちらりと見やった後に キラはにこりと笑った。 「えっ?」 「僕、あんなミリアリアは見たことないです。それは特別ってことじゃないですか?」 「だと、良いんだけどな。」 あまり期待させんなよ。と、ディアッカは言って苦笑った。 「ちょっとディアッカ! キラも、女の子放って何話してるの!」 いつまでもこそこそと背を向けている男性陣に痺れを切らしたのか、ミリアリアが後ろから怒鳴る。 自分達もすっかり忘れていたくせに、とは後が怖いから言わない。 「はいはい」 「ごめん」 素直に謝って、彼女達の所に戻った。 戻りながら、キラは心の中でクスクス笑う。 ほら、僕より彼の方が先。 それにミリアリアは気づいてるのかな? →→バルトフェルド&マリュー編へ --------------------------------------------------------------------- 誕生日話ではなくホントにノーマルCP祭ですね。