ある日の食事風景


「今日は秋刀魚かぁ♪」
 上機嫌でトレイを手にとるカガリの後ろで、ぴしりと固まったものが約1名。
 その隣のキラが、伺うように隣を見る。

「アスラン… 無理しないで良いからね?」
 かけた言葉は気遣わしげで、なにやらとても心配そうな声だ。
「どうしたんだ?」
「あ、いや…」
 いつまで経ってもトレイを手にとらないアスランを不思議がって、今度はカガリが顔を覗き込んで
 くる。
「それだけ残せば良いよ。足りないなら僕の他のおかずあげるからさ。」
「…すまない……」
「?? アスラン、好き嫌いか?」
「違う違う。アスランね、青魚ダメなんだ。アレルギー持ち。」
 カガリの問いに代わりにキラが答える。
「へー。じゃあ鯖も?」
「全然ダメ。」
 時は経ってもアレルギーはそう簡単に治るものではないから。
 熟知しているのはさすがは幼馴染といったところか。
「キラは嫌いじゃないのか?」
「んー…ってゆーか それ以前にあまり食べた覚えないんだよね。特に嫌いじゃないんだけど、
 アスランが食べれないものって自然と除外されてたから。」
「すまない…」
「良いよ。アスランの場合、食べたくても食べれないんだから。」
 ほら、行こう?とみんなが座っている席に彼を促す。


「…今度から食事内容考えないとなぁ。」
 アレルギー持ちなんてのもいるんだな。
 などと、2人の後ろでカガリがブツブツ言っていた。







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いえ、苦手まで知っている幼馴染同士らしい会話をと…
どうして戦艦に秋刀魚があるのかは謎。



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