最終回後 アスランとイザークが再会したら?(正式タイトル)
「アスラン!」
名を呼ばれ、振り向くと同時に拳が飛んでくる。
反射的にそれを避けて一歩下がれば、怒りに満ちた元同僚の姿があった。
「避けるな 貴様!」
「…いや、避けるだろ 普通。」
無茶なことを言い出すのは相変わらずだ。
アスランの反応も慣れたもの、冷静にツッコミを入れる。
「一発殴らせろ!」
もちろん そのままでは気が済まないイザークの苛立ちは最高潮。
再び殴りかからんとする彼を、後ろからディアッカが羽交い絞めにして止めさせた。
「イザーク、止めろって。」
バタバタと暴れるイザークを止めるのも 彼にとってはいつもの習慣。
こうなってしまってはイザークはもう動けない。
「何なんだ、一体…」
アカデミーの頃から勝負を挑まれることは多々あったが、今回の理由は全くもって分から
ない。
分からないのに殴られてやる義理も無いので 避けるのは当然のことだ。
しかし、彼は一体何に対して怒っているのだろうか。
思わず首を傾げてしまった。
「〜〜〜っ 何故貴様 連絡を寄越さなかった!」
「……は?」
幾分か落ち着いてディアッカの腕から解放されたイザークは、渾身の思いを込めて指をア
スランの鼻先に突きつけた。
「人が知らない間にFAITHになっているわ、かと思えば 脱走して行方知らずになるわ。一体
1人で何やっとるんだ 貴様は!」
「…はぁ…?」
言いたいことが分かるような分からないような。
つまりどういうコトなのだろう。
「―――つまりな、相談してくれればいつだって協力してやったんだぞと言いたいわけ、コ
イツ。」
後ろで我慢できないと噴き出したディアッカが 目尻にたまった涙を拭き取りつつ教えてく
れた。
「人の言いたいことを的確に訳すな!」
「な?」
図星を指されて真っ赤になりながらディアッカに掴みかかるが、彼の方はあまり気になら
ないらしい。
そして、言葉を受けたアスランは何か考え込むようにして。
「…そうだったのか。ありがとう、すまなかったな。」
素直にそう言って笑ったアスランに、イザークの肩がわなわな震える。
「〜〜〜っっ! だから貴様のそういう所が嫌いなんだぁぁ!!」
イザークの耳を塞ぎたくなるような叫びが、エターナルの格納庫内に木霊した。
「?? な、なんだ?」
「アイツはお前ほど素直じゃないってことだよ。」
「……は?」
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一発殴るとかイザ様言ってたので。やっぱり避けられてますが(笑)
アスイザアスっぽいんですが、2人は元からこんなもんだと思います。
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